法連草は、私が弁護士業を通して感じたさまざまなことをエッセー風にまとめたコーナーです。それにしても風変わりなタイトルは、ポパイがほうれん草を食べて見違えるように力がつくのにあやかって、このストレスの多い社会の荒波を乗り越えていける力の元になればよいなという願いからのものです。
そのほかにも、「連草」の部分はさまざまなことを思い浮かべるという意味の「連想」にも通じています。更に「草」の文字の中には随筆の古典の名作である「徒然草」や「枕草子」に「草」の文字が入っていることを意識しました。応援してください。
法律相談で悩ましい案件に接した場合の対応について(2)
私がここでこのように書いているからと言って、かえって「歓迎されない」、「迷惑がかかる」場合もあるなどと、法律相談を受けることを差し控えようなどとお考えになる必要はありません。相談を受けられて初めて、なんとかなる案件であるのか、なんともできない案件であるのか知ることができるわけで、頑張れば解決できる案件であるのに、泣き寝入りするようなことがあっては本末転倒です。皆さんが法律相談を受けに来られる際には、自分独自に判断される必要はございません。
法律相談で悩ましい案件に接した場合の対応について(1)
ここで取り上げる悩ましい案件というのは、相談者の置かれた境遇は不当なもので、何とかして差し上げたい、ご相談者のご主張はよく理解できるし、何とかご相談者の要望に応えるよう尽力したいと思ったとしても、現在の法制度や完全に定着した実務にあっては、全くまともに取り合ってくれる見込みのないような案件のご相談を受けたときのことなのです。
弁護士報酬はなぜ高い?
皆さん、弁護士報酬は高いものだと思っておられませんか?弁護士にお願いしたいと思わないでもないのだけれど、いくら請求されるか分からないから怖いと二の足を踏んでしまうことはないでしょうか? 法律事務所のサイトですから、「いやいや、そんなことはありません。ご心配要りませんよ。」と訴えかけるべきところかも知れませんが、それでは面白くありません。
民事新受件数減少の怪、その原因分析
表題の「民事新受件数」とは、裁判所が一年間に新件として受け付ける民事事件の件数のことです。これが我が国では、平成12年頃をピークに、毎年、減少し続けているというのです。詳しくは下のリンクもご参照になってみて下さい。 http://www.trkm.co.jp/sonota/15040301.htm
(「小松亀一法律事務所」のウェブサイトより)。
水遊びはもう全面禁止!!
しかし原告として訴訟を提起しようとする限りは、少しでも水掛け論になることは避けなければならず、少しでもその可能性があるとしたならば、訴訟提起を見合わせなければなりません。
つまり、「水遊びは全面禁止!」と思って頂かざるを得ません。
裁判員制度の改善策(私案)
今週、裁判員裁判のあり方に大きな波紋を投げかける最高裁判所の決定がありました。
一審の裁判員裁判では死刑判決が下されたものの、控訴審では量刑が重すぎるとして無期懲役の判決に変更され、それが最高裁判所でもそのまま受け入れられ、結局、無期懲役の判決が確定したというものです。
裁判員制度開始を前向きにとらえよう!!
まだまだ先のことと思っていた裁判員参加の刑事裁判が、いよいよ間もなく始まります。このごろ、テレビ番組などでも裁判員制度について取り上げられることが増えて参りました。(中 略) どうせなら、やっぱり始めてみてよかったと評価されるようになって欲しいと思うので、ここでは敢えて制度の前向きな側面にスポットを当ててみることとします。
非科学的な親子関係の認定基準に喝!!
もう2ヶ月くらい前のことになるでしょうか。私にとっては全く理解不能な最高裁判所の判断が下されました。皆様もニュースで大々的に取り上げられましたのでお気づきでしょう。タレントの向井亜紀さんの双子のお子様が法律上は向井亜紀さんのお子様ではないとされた最高裁決定のことです。
今回はこの最高裁の決定についての疑問を投げかけたいと思います。
犯罪被害者参加制度の修正希望
さて今回は、犯罪被害者参加制度について、私の考えているところをご紹介しましょう。
刑事裁判に犯罪被害者が立ち会えるようになったことは、私は方向性としては大いに評価しています。
犯罪被害者側の代理人として弁護士ができること
ここ数年、刑事司法において被害者の存在が無視され、犯人が起訴されたのかどうなのか、裁判はいつ開かれたのか、どうなったのか、全く知らされないままに進んでしまうという実態に対して、疑問視されるようになり、刑事司法手続の過程において被害者の立場に配慮がされるように少しずつ制度が変わっていき、ついには犯罪被害者参加制度が導入されたことは、既に皆様もご存知でしょう。
「先生のご専門はなんですか?」
よくお客様や個人的に始めてお目にかかった人などから尋ねられるご質問に「ご専門は?」というのがあります。
安すぎる慰謝料、何とかならないだろうか?
今回は慰謝料のことで私が常々、考えているところをご紹介しようと思いました。
問題なのは、慰謝料相場が総じて安すぎるということなのです。
離婚するか否かを裁判で決めるのは意味があるの?
やはり、離婚問題は最も身近な法律問題のようです。
実際、東京の弁護士会が設置した新宿3丁目にある家庭法律相談センターに私が当番で出かけたときに寄せられる相談は、少なくとも私に関する限り、これまでのところ99パーセント離婚に関わるものといっても言い過ぎではありません。
弁護士報酬の敗訴者負担制度の導入の是非について
現在、司法改革の一環として裁判に勝てたら負けた相手に対して弁護士費用を負担させることができるようにしようではないかと議論されています(最初にこの記事を書いた頃に議論されていましたが、現在は表だって議論されていないようです。しかしこの問題は現在も議論の対象になっていることは間違いありません。)。「おお、そうか、朗報だ」と感じられる方も少なくないでしょう。
しかし、ちょっと待ってください。問題はそれほど単純ではないのです。
最高裁判所見学記
さる平成15年5月29日、最高裁判所の見学に行ってきました。これは私が所属している弁護士のグループの出身の方が、今、最高裁判所の裁判官を勤めておられるため、そのグループのメンバーのためにと見学会を企画していただいたことで実現したのです。
弁護士からのお願い・・・・隠し事はしないで!
弁護士をしていると、いろいろ世間をお騒がせする問題行動をする弁護士もいる中で、まだまだ社会的に信用されているのだと感じるときが多々あります。
控訴審と判決理由の関係
控訴とは第一審判決に不服があるときに上級審(一審が簡易裁判所なら地方裁判所、一審が地方裁判所なら高等裁判所)に、考え直してもらうために敗訴した側が不服申し立てすることです。
民事訴訟にも裁判員を
平成21年5月12日から、裁判員制度が施行され、一定の刑事裁判については裁判を裁判官任せにするだけではなく、法律の専門家ではない一般市民も裁判官と協力して裁判に加わることとなり、既に8年が経過しました。
「先生、いつまで待てばいいの?」
我々が仕事を行う際に、依頼者や事件の相手方からのクレームで一番多いのは、「いつまで待たせるのか」、「いつになったらできるのか」というものです。
警察の「民事不介入」原則についての問題
「民事不介入」原則というのは、皆さん一度は聞いたことがあると思いますけれども、警察は一々、犯罪とは関係のない個人間の紛争には立ち入りませんというものです。
水遊びには気を付けよう
言った言わない、知っていた、知らなかったというように一つの出来事を真っ向から反対の主張をすることを「水掛け論」といいます。まあ子供同士の喧嘩のようですが、実はこれが民事紛争のほとんどを占めています。この水掛け論のことをタイトルでは「水遊び」と茶化して表現したわけです。
天秤の心
皆さん、弁護士のバッチはドラマなどで見たことありますよね。中央部に天秤があり、周囲はヒマワリの花びらをイメージしたデザインです。ヒマワリの部分についてはよく菊だという人がいるのですが、菊ではありません。