TOP > 借地、借家、離婚調停など法律についての基礎知識 > 子供の未来に影響する親権問題 > 離婚問題に付随して発生する親権関係のトラブル
親権を巡って揉めている人もいるのではないでしょうか。
親権問題で良く発生するトラブルについて知っておきましょう。
主に、離婚後の生活に影響を与える親権、養育費、財産分与の3つでトラブルが発生することが多いです。
離婚をすると夫婦どちらか一方が親権を得ます。
子供のためを思って親権を獲得したいと考える人が多いですが、妻の方が親権を獲得しやすいということを聞いたことがある人も多いはずです。
親権には、身上監護権、財産管理権の2つがあり、身上監護権は子供のしつけなど身分行為の代理権のことを言います。
財産管理権は子供の法律行為に対する代理権及び同意権のことです。
親権は子供の利益のため、という点が強調されているため、母性優先で親権者が決まる傾向にあります。
離婚原因が妻である場合は、夫でも親権を獲得することがあります。
たとえば、子供への暴力や浪費癖、浮気癖などは子育ての障害になると認められる可能性があり、母親が子供に対する虐待をしているという評価を受けた場合は、夫が親権者として認められるケースもあります。
養育費のトラブルは、子供の養育費を約束したのに支払ってくれないなどが挙げられます。
このようなトラブルは法的手段をとり、解決するケースも多いです。
離婚調停や審判で決まった養育費の支払いは、滞ると履行勧告や履行命令、強制執行で支払いを確保することができます。
口頭や離婚前の当事者同士で作成した書面では、支払いを法的に強制することができません。
養育費の支払いは子供のためですが、離婚後に収入が減ってしまい支払いができなくなることもあるでしょう。
その場合は、離婚当初に予測できなかった諸事情に応じて、養育費の減額請求が認められる場合があります。
財産分与におけるトラブルは、財産を隠されてしまう、ローンが残っているなどの問題があります。
どちらか一方が財産の管理をしていると、財産を隠されてしまうことも少なくありません。
トラブルが発生する前に、婚姻中に二人の共有財産をすべてリストアップしましょう。
そのリストアップも、1人で勝手に進めてしまっては意味がないので、2人の合意の上で、協力して進めるようにしましょう。
基本的に婚姻中に築いた共有財産は、半分ずつ財産分与することになります。